
こんにちは。SEO先端ラボです。
暑くてジメジメした日々が続いていますが、これからが夏本番。 水分補給もしっかり行い、熱中症にならないようにお気をつけください。
さて、今回の調査は「リンク数と検索順位の関係性について」です。
SEOを目的として、外部サイトからリンクを集めたり、逆に自社サイト内に外部サイトのリンク集ページを作成している方もいらっしゃるかと思います。
果たしてリンクを設定する事はSEO上効果があるのでしょうか。
今回は発リンクと内部リンクを中心に調査を実施しました。

よし!できた!ちょっとこのページだけどうちのWEBサイトにアップしてくれないかな?

かしこまりました。これはリンク集ですか?随分沢山ありますね・・・。

でしょ~?これだけ集めるの苦労したんだ。 うちの会社と関係あるサイトや業務で役に立つサイトを色々集めたんだ。

でもこれだけ大量のリンクを設置することは、SEO上プラスとマイナスどちらに働くのでしょうか。 それとも影響はないのでしょうか。

そうだなー。マイナスの効果があったら大変だな。 どのような影響があるか調査してほしい!

かしこまりました。 あれ?このリンクは部長お気に入りの蕎麦屋のサイト・・。 これは会社に関係あるのか???
被リンクと発リンクと内部リンクの違い
調査結果の前に、まずリンクの種類について整理します。
一言に「リンク」と言っても大きく3つの種類に分けられます。
被リンク
外部サイトから、自身のサイトへ向けられたリンクです。
以前は、外部サイトからどれだけ多くのリンクを集めるかがSEOの検索順位に影響を与えた時期もありました。
しかし、現在は被リンクの数と検索順位の直接の関連性は薄れていると言われています。
リンクの数よりも関連性のあるサイトからリンクされているかが重要です。
発リンク
自身のサイトから、外部サイトへ向けられたリンクです。
部長が作成した「リンク集」も発リンクになります。
また自身で管理しているサイト同士でも、ドメインが違えば発リンク扱いになります。
内部(サイト内)リンク
同一ドメイン内のサイト内でリンクを貼ることです。
リンク先とリンク元が同じドメインであれば、内部リンクとなります。
内部リンクを設置することで、ユーザーや検索ロボットのサイト内の回遊性を高めます。
調査結果①リンク数と検索順位の関係
では発リンク、内部リンク数とSEOの関連性の調査結果をご覧ください。


図1をご覧頂くと、順位に比例してリンク数も増えています。 特に上位表示サイトほど、内部リンク数が多いことが分かります。
図2はポータルサイトを省いたサイトを集計した結果です。 ポータルサイトを省くとリンク数と順位に関係性は見られませんでした。
検索順位の上位によく表示されるポータルサイトは内部リンクの設定数も多くなりますので、図1のような結果になったものと思われます。 リンク数をやみくもに増やしてもSEOで有利になるということはなさそうです。
今回の調査で、リンク数とSEOの関係性は薄いということが判明しました。
調査結果➁内部リンクと外部への発リンクの比率
もう一つ調査結果をご案内します。 こちらはリンク数ではなく、サイト内の内部と外部リンクの比率を調査したグラフです。

上位サイト(1-10位)は59%が内部リンクとなっており、下位サイトと比較すると内部リンクを積極的に設定している事が分かります。 11位以下のサイトについては大きな変化はなく、内部リンクの割合は50%前後という結果になりました。
内部リンクを充実させることで、サイト内の回遊性を高める事ができます。 上位のサイトほどユーザビリティを意識してリンクを設定しているということかもしれません。
ユーザー行動が活発なサイトは、検索エンジンからも高く評価されます。
ではリンクの内容についてはどうでしょうか。
被リンク同様、発リンクにも質が求められるのでしょうか。
発リンクの質が重要?
被リンク同様、発リンクについても、何でも貼れば良いという訳ではありません。 発リンクも被リンクと同じように質が求められます。
例えば、グルメサイトから、蕎麦屋のサイトへのリンクが貼られていたとします。 この場合、どちらも飲食系としての関連性があります。
しかし、SEOの研究サイトから蕎麦屋のサイトにリンクが貼られた場合はどうでしょうか。
SEOと蕎麦屋には関連性はありません。 「部長のお気に入りのお店」ということは、Webページに記載がない限りさすがのGoogleも見抜けないでしょう。
WEBページの内容と関連しないリンクの設定はSEO上良い評価にならないことがほとんどです。
蕎麦屋のリンクがペナルティに?
不自然なリンクを設置していると、Googleからペナルティを受ける可能性があります。
2016年、Googleは関連性のない発リンクを設置しているWEBサイトオーナーに、警告文を送信しました。
以下はGoogleから「不自然な発リンクについての警告」を受けとったWEBサイトオーナーからGoogleへの相談内容です。
質問に対し、Googleの重要人物「ジョン・ミューラ―」氏自らが回答しています。
引用:Google Search Console Help
質問要約
このような警告を受けた理由はなんでしょうか。思い当たる節がありません。
回答要約
発リンクと引き換えに、商品やサービス等を無料で受けた際は、nofollow設定を行う。
リンク先との関係性を開示する。
全てのリンクにnofollow設定をする必要はない。
ペナルティの対象となる事を防ぐため、関連性の低いサイトへ発リンクを行う必要がある場合は、nofollow設定を行います。
また信頼性の低いサイトへリンクを設置する際も、nofollow設定を行うべきですが、そもそもユーザーの利便性を考えるとリンクそのものを貼らない方が良いでしょう。
あくまでユーザーの利便性を最優先に考えて発リンクを設置します。
リンクはいくつでも設置して良い?
Google検索セントラルでは1ページのリンク数上限について言及しています。
同ガイドラインには、「スパム行為として、判定される恐れがある行為」について説明をしています。 その中のひとつの項目として、次のような記述があります。
引用:Googleウェブマスター向けガイドラインページのリンク数を妥当な数に抑える(最大で数千個)
リンクの貼り過ぎはペナルティを受ける恐れがあります。 ユーザーにとって使いやすいページを目指してリンクを設定することをおすすめします。
特に内部リンクについては、サイト内を巡回しやすいよう適切に設定をすることで、サイト内のコンテンツを積極的に閲覧してもらえるでしょう。
共通ヘッダーやフッター、パンくず、左側グローバルメニューが、ユーザーの利便性を高める内部リンクの代表例です。
ユーザーを意識した発リンク・内部リンクを

やはり何でもやりすぎは良くないですね。 訪れるユーザーの利便性を考えれば、リンクの数ではなく質にこだわる事は自然の流れですね。

そうですね。でもこの蕎麦屋は美味しいから是非ユーザーに知ってもらいたい!

SEO先端ラボ蕎麦事業部でも作りますか?

じゃあ君、店長ね!
調査結果まとめ
検証方法
対象のキーワードで検索したときの1-50位を取得
各WEBページの発リンク数と内部リンク数を計測
各順位グループの(1-10位、11-20位、21-30位、31-40位、41-50位)のWEBページに設定されているリンク数を比較
調査期間
2022/6/14~2022/6/28
検証ページ数
2,076ページ
調査結果
発リンク・内部リン数と検索順位の直接の関係性は認められない
次回のテーマ
次回の検証テーマはページ滞在時間と順位の関連性についてです。 お楽しみに!