Web担当者であればページエクスペリエンスを知っておく必要があります。
サーチコンソールで確認できる指標ですよね!?
そのとおり!実はSEOにも影響を与える指標なんだよ!
2023年4月19日にGoogle検索セントラルブログで、改めてページエクスペリエンスに関する更新がありましたが、これはGoogleがページエクスペリエンスの重要性を強調している証拠でもあります。
ここでは、2万件以上のWeb集客支援を行ってきた弊社の実績とノウハウをもとに、ページエクスペリエンスの重要性と今後について考察します。
この記事のレベル
重要度 | (4.5) |
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初心者度 | (4) |
難易度 | (2) |
この記事で学べること
- ページエクスペリエンスが重要視される理由
- ページエクスペリエンスのシグナル
- ページエクスペリエンスはSEO対策においても重要な指標
Google検索順位を左右するページエクスペリエンスとは?
Googleの検索順位に大きな影響を与えるページエクスペリエンスとは、いったいどのようなものなのでしょうか?
Googleの検索順位に関連する重要指標である
ページエクスペリエンスとは、ユーザーにとってWebページの利便性がどれだけ高いかを評価する指標です。
Webページの内容ではなく、それ以外でユーザーが使いやすいWebページかどうかを判断します。
2021年6月から段階的に導入されたページエクスペリエンスは、現在ではGoogleの検索結果を左右する大きな要因となっています。
ページエクスペリエンスが重視される理由
ページエクスペリエンスが重視される理由には、ユーザーの使いやすさと安全性の2つが挙げられます。
例えば、読み込み速度が遅かったり、スマートフォンで見にくかったりすると、ユーザーは快適にWebページを閲覧できません。
また、安全性に問題があったり、広告が多すぎたりしても、ユーザーはストレスを感じてしまい、Webサイトの利用をやめるでしょう。
そのため、Googleではユーザーが快適で使いやすいWebサイトを推奨し、検索順位にも反映しています。
Webサイトのページエクスペリエンスが高くなると、ユーザーからの評価も高くなり、検索順位の向上が期待できるため、ページエクスペリエンスの改善に取り組むことは、SEO対策においても重要です。
ページエクスペリエンスのシグナル
ページエクスペリエンスの4つのシグナルをご紹介します。
SIGNAL 1セキュリティ(HTTPS)が保たれているか
ページは安全な方法で配信されていますか
引用:Google検索セントラル「ページ エクスペリエンスの Google 検索結果への影響について」
ユーザーが安全にWebページを利用できるようにするために欠かせないのが、HTTPSの導入です。HTTPS化されたWebサイトでは、通信内容が暗号化されるため、安全性が高くなります。
ひと昔前まで主流だったHTTPは通信内容が暗号化されていないため、フォームに入力した様々な情報が第三者に抜き取られる危険性がありました。
WebサイトのHTTPS化には、セキュリティの強化以外にも、Webサイトの高速化などのメリットもあります。
SIGNAL 2コアウェブバイタルが良い数値か
ページの Core Web Vitals は良好な状態ですか
引用:Google検索セントラル「ページ エクスペリエンスの Google 検索結果への影響について」
「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」には、「LCP」「FID」「CLS」の3つの指標があります。
LCP
LCPとは「Largest Contentful Paint」の頭文字をとったもので、Webページの表示速度を示す指標です。
評価されるためには、Webページにアクセスしてから2.5秒以内にすべての情報を読みこまなければなりません。
FID
「First Input Delay」の頭文字を取ったFIDとは、ユーザーへの応答性を示す指標です。
Webページはユーザーに対して一方的に情報を提供するだけではなく、クリックやタップなどの動作をユーザーが行った際に、素早く応答できているかが重要となります。
FIDの数値はミリ秒で表され、ユーザーがアクションを起こしてから100ミリ秒未満が理想の数値です。
CLS
CLSとは「Cumulative Layout Shift」の頭文字を取ったもので、Webサイトに表示されるレイアウトの安定性を示す指標です。
画像の読み込みが遅れたり、図表などの不安定な動きで画面がずれたりすると、CLSスコアが高くなります。
CLSスコアが高くなるほどページエクスペリエンスの評価が低くなるため、CLSスコアを0.1未満にしなければなりません。
SEO|CWV(コアウェブバイタル)国内調査結果
こんにちは。SEO先端ラボです。 今回はコアウェブバイタル(CWV)の検索順位への影響に関する独自調査の結果をどーんと大公開させていただきます。
SIGNAL 3モバイルフレンドリーになっているか
コンテンツは、モバイルデバイスでも適切に表示されますか
引用:Google検索セントラル「ページ エクスペリエンスの Google 検索結果への影響について」
モバイルフレンドリーとは、Webページのデザインや操作性が、スマートフォンなどのモバイルデバイスに最適化されているかどうかを示す指標です。
スマートフォンやタブレットの普及によって、日本でも検索の多くがモバイルデバイスで行われているため、モバイルフレンドリーの対応が欠かせません。
Webサイトがモバイルフレンドリーに対応しているかどうかは、Google公式の「モバイルフレンドリーテスト」で確認できます。
使い方についてはこちらの関連記事を参考にしてください!
モバイルフレンドリーとは?SEOにおける重要性と確認方法を解説
モバイルフレンドリーとは、スマホなどのモバイル端末での閲覧に対応しているWebサイトの、検索順位を引き上げる仕組みです。ここでは、モバイルフレンドリーの意味や対応が必要な理由とあわせて、確認方法や具体例をご紹介します。
SIGNAL 4紛らわしいポップアップや広告がないか
ページに煩わしいインタースティシャルがありませんか
引用:Google検索セントラル「ページ エクスペリエンスの Google 検索結果への影響について」
「ポップアップ広告」や「オーバーレイ広告」とも呼ばれる「インタースティシャル広告」とは、他のWebページに移動しようとリンクをクリックまたはタップした際に、画面全体に表示される広告です。
「広告をスキップ」「コンテンツに移動」などのボタンが設定されていることがほとんどですが、見たいWebページが表示されなかったり、間違ったリンクをクリックしたかと不安になったりするため、ユーザーがストレスを感じてしまいます。
インタースティシャル広告は、ユーザーのコンテンツの閲覧を妨げるため、Googleのアルゴリズムによって低く評価されます。
【2023年4月19日】Googleがページエクスペリエンスに関するページを更新
Googleが2023年4月19日に更新したのが、ページエクスペリエンスに関するページです。
アップデートはありませんでしたが、「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」のガイドラインに、ページエクスペリエンスに関するセクションを追加し、改めてWebページの使いやすさの重要性を強調しました。
特に、検索結果の上位表示を獲得するために、使いやすさに関するシグナルへの対応を推奨しています。
ただし、表示順位に影響を与えるのはシグナルだけではなく、コンテンツの信頼性なども重要であることを意識する必要があると述べています。
今後のページエクスペリエンスを取り巻く環境
Googleは、サーチコンソール内のページエクスペリエンスレポートを、新しいページに変更すると発表しました。
また、2023年1月から、サーチコンソールの「モバイルユーザビリティ」レポート、モバイルフレンドリーテストツール、モバイルフレンドリーツールを廃止していますが、モバイルのユーザビリティが重要ではなくなったわけでありません。
廃止はモバイルのユーザビリティを評価する他のリソースの登場によるもので、今後もWebサイトにおけるページエクスペリエンスの重要性は、更に高まると考えられます。
ページエクスペリエンス改善は良質コンテンツを最大限に活かす土台作り
SEO対策で重要なことはコンテンツの質ですが、これを最大限に生かすためにはページエクスペリエンスという土台が必要です。
Google 検索は、ページ エクスペリエンスが標準以下であっても、常に最も関連性の高いコンテンツを表示しようとします。ただし、多くのクエリに対して、役立つコンテンツが多数用意されています。このような場合、優れたページ エクスペリエンスを実現することが検索での成功に貢献する可能性があります。
引用:Google検索セントラル「役立つコンテンツの作成におけるページエクスペリエンスの役割」
GoogleではSEOにおいて、Webページの内容を最も評価すると明らかにしていますが、同じようなコンテンツがあった場合、ページエクスペリエンスがより高いWebページが評価されるため、検索順位が上がる可能性が高まります。
SEO対策では、コンテンツの質とページエクスペリエンスを高めることが重要です。
まとめ
弊社の支援実績の中でも、ページエクスペリエンスの改善は大きな効果があります。
Webページの使いやすさや安全性を示す指標であるページエクスペリエンスの言葉そのものは知らなくても、ページエクスペリエンスのシグナルを考慮していることがほとんどかと思います。
ただし、Webサイトのデザインやレイアウトを変更したり、広告を表示したりして、気がつかないうちに評価を下げている恐れもありますので、定期的に各シグナルを見直すことがSEO対策にも有効です。