
以前に『Node.jsのインストール (Windows編)』の記事にてWindowsにおけるNode.jsのインストール手順について解説させていただきました。
今回はMacにおけるNode.jsのインストール手順を解説したいと思います。

Node.jsのインストール (Windows編)
この記事では、Node.jsの詳しい説明は行わず、Node.jsのバージョン管理システム導入からNode.jsのインストールまでをゴールとして、解説していきます。
MacにおけるNode.jsのインストールについて
MacにおいてもNode.jsのインストールは『バージョン管理システム』を経由しての導入が推奨されていますので、この記事でもバージョン管理システムの導入から解説させていただきます。
Macで現在主要なNode.jsのバージョン管理システムは以下の2つです。
- nodebrew
- ndenv
nodebrewはHomebrewというMac専用のパッケージ管理システムの導入が必要なことと、Node.jsのバージョンを変更するのに毎回コマンドを実行する煩わしさがあるため、今回は『ndenv』を使用して解説を行ってまいります。
ndenvは単体で導入することも可能ですが、このenv系と呼ばれる各種バージョン管理システムは他にも複数存在するため、今後それらの導入も考えて『anyenv』というenv系を管理するシステムを先に導入して、ndenvをインストールします。
つまり導入する順番としては以下のようになります。
- anyenv
- ndenv
- Node.js
また、これらシステムは全て『ターミナルエミュレータ』を経由しての作業となります。
Macには標準で『ターミナル』というアプリケーションが用意されていますので、今回はそれを使用して解説します。

アプリケーション > ユーティリティ > ターミナル.app
anyenvをインストールする
まずはanyenvを導入します。
Step 1
ターミナルを起動して、以下のコマンドを実行します。
$ git clone https://github.com/riywo/anyenv ~/.anyenv
Step 2
次に以下のコマンドの『.your_profile』部分を現在の環境によって書き換えて実行する必要があります。
$ echo 'export PATH="$HOME/.anyenv/bin:$PATH"' >> ~/.your_profile
$ echo 'eval "$(anyenv init -)"' >> ~/.your_profile
.your_profileはシェルの設定ファイルを示しています。Mac標準では『bash』となっておりますので、変更した覚えがなければ、以下のコマンドで大丈夫です。
$ echo 'export PATH="$HOME/.anyenv/bin:$PATH"' >> ~/.bash_profile # .bash_profile に変更
$ echo 'eval "$(anyenv init -)"' >> ~/.bash_profile # .bash_profile に変更
もし『zsh』に変更しているのなら以下のようにしてください。
$ echo 'export PATH="$HOME/.anyenv/bin:$PATH"' >> ~/.zprofile # .zprofile に変更
$ echo 'eval "$(anyenv init -)"' >> ~/.zprofile # .zprofile に変更
Step 3
最後に以下のコマンドを実行します。
$ exec $SHELL -l
これでanyenvのインストールは完了しました。
ndenvをインストールする
次にanyenvを経由してndenvをインストールします。
Step 1
以下のコマンドをターミナルで実行してください。
$ anyenv install ndenv
Step 2
以下のコマンドを実行します。
$ exec $SHELL -l
これでndenvのインストールが完了しました。
念のため動作確認もしておきます。以下コマンドを実行してください。
$ ndenv
バージョン情報などが表示されれば正常に動作しています。
インストールするNode.jsの推奨版を確認する
今回は最新安定バージョンをインストールします。そのためにはNode.jsの『推奨版』のバージョンを調べる必要がございます。
Node.jsの最新安定バージョンは、Node.jsの日本語公式サイトでは『推奨版』と呼ばれており、サイトに記載されています。
インストールする時点によって推奨版のバージョンは変わってくると思いますので、まずはそれを確認しましょう。
Step 1
Node.jsの公式へアクセスします。下記画像のように公式トップに『vX.X.X LTS』と書かれているものがNode.jsの推奨版のバージョンです。

※2017年8月30日時点では『v6.11.2 LTS』がNode.jsの推奨版のバージョンでした。
Step 2
今回、公式サイトのトップページからダウンロードできるNode.jsのインストーラは使用しないので、バージョンのみ覚えておきます。
Node.jsをインストールする
いよいよNode.jsをndenvでインストールします。今回は例として、v6.11.2をインストールしていきます。
Step 1
以下のコマンドを実行して、Node.jsのv6.11.2をndenv経由でインストールします。
$ ndenv install v6.11.2
Step 2
このままではまだインストールしただけですので、次に適当なディレクトリへNode.jsを指定して動作するか確認してみます。
例として、ユーザー階層配下にDevelopmentsディレクトリを作成し、その中へさらにnode.jsディレクトリを作成してテストしてみます。
$ cd /Users/<<ユーザー名>>/ # ユーザーディレクトリへ移動
$ mkdir Developments # Developmentsディレクトリを作成
$ cd Developments # Developmentsディレクトリへ移動
$ mkdir node.js # node.jsディレクトリを作成
$cd node.js # node.jsディレクトリへ移動
Step 3
現在/Users/<<ユーザー名>>/Developments/node.js/にいますので、そこで以下のコマンドを実行してNode.jsを指定します。
$ ndenv local v6.11.2
Step 4
これでNode.jsが指定され動作する状態になりました。
では実際に動作するか確認してみます。以下コマンドを実行してNode.jsのバージョンを表示してみましょう。
$ node -v
以下のように表示されれば無事完了です。
v6.11.2
補足:ndenvの特徴
ndenvは、ディレクトリ毎に指定したNode.jsのバージョンを記憶しており、ディレクトリ切り替えで自動的にNode.jsのバージョンを切り替えてくれます。
これはnodebrewにはない機能です。
まとめ
Node.jsは、良くも悪くも開発ペースが早いため、バージョン管理システムでの管理が必須です。
しかしWindowsではnodist、Macではnodebrewやndenvと、バージョン管理システムがOS毎に違うため、導入自体が難易度を高くしてしまっているところがあります。
今回で両OS間におけるNode.jsの導入手順ができましたので、初めてNode.jsをインストールしようとしている方や、再導入をお考えの方に、この記事がお役に立てば幸いです。