
イラスト制作するには?
イラストやキャラクター制作してみたいけど、どんなツールを使っていいのか悩んでいる方も多いと思います。 それぞれ特徴を知り、まずは自分に合ったツールを見つけましょう!
イラストを制作するおすすめツール
今回は4点のおすすめ制作ツールをご紹介いたします。
Adobe Illustrator
ロゴやイラストの制作からチラシやパッケージの制作ができるグラフィックツール。
制作サイズを気にせず制作でき、拡大・縮小しても荒れる心配がありません。線や曲線、図形を組み合わせて誰でも簡単にデザインすることが可能です。
※7日間の無料お試し期間あり
Adobe Photoshop
画像加工やWEBデザインまで対応できるグラフィックツール。加工・編集の多彩な機能があり、ブラシ素材も豊富です。
※7日間の無料お試し期間あり
CLIP STUDIO PAINT
イラスト制作に特化したツール。漫画も制作でき、ペンやブラシの種類が豊富です。またPCだけではなく、スマホ・タブレットでも使用可能です。
※30日間の無料お試し期間あり
GIMP2
無料で使えるグラフィックツールです。有料ソフトには劣りますが、描画ツールや画像機能など無料とは思えない多機能性です。
※フリーソフトではなく、著作権を保護しながら誰でもソースコードを改変・再配布できるオープンソースのツールです。
おすすめしたツールはそれぞれお試し無料期間がありますので、まずは使用して自分に合ったツールを見つけてみましょう。
Illustratorのメリット・デメリット
おすすめしたツールの中から比較的初心者でも簡単にイラスト制作ができるIllustrator(以下「イラレ」)の使い方を教えていきたいと思います。
まずはイラレのメリット・デメリットを知っておきましょう!
- 拡大・縮小しても制作物が劣化しない
- パスを直接操作して制作ができる
- 線や曲線、図形を組み合わせて制作ができるので比較的きれいに仕上がる
- データが軽い
- iPad版がある
- 無料ではない
- PCのスペックによっては使用が厳しい
- 本格的なアナログ表現ができない(厚塗り・水彩画)
イラレはベクターという拡大・縮小しても劣化しないデータなので、ロゴや印刷物制作に向いているツールです。
他にもグラデーションや画像を切り抜きができるクリッピングマスクや画像トレースなど制作に便利な機能が満載です。
また線や曲線、図形を組み合わせて制作ができるのでペンタブレットや液晶タブレットを使わずともイラスト制作ができ、初心者でも使い方がわかれば簡単にイラストやキャラクター制作ができます!

【Illustratorのパターンの作り方】初心者でも簡単!パターンの基本を教えます!
Illustratorのパターンを知らない初心者でも最後まで読めば、簡単にパターンが作れるようになります!さらにチェック柄の作り方も教えちゃいます!これを機にパターンをマスターしちゃいましょう!
【イラレの使い方~初級編~】クマのイラストを制作してみよう!

ではさっそくイラレを使ってイラストを制作していきましょう。動物は図形を組み合わせて制作することが可能です。
今回は比較的簡単な「クマ」のイラストを制作します。
※Illustratorバージョン26.5を使用
下準備をしよう
今回は上記の図のクマを制作します。制作しやすいようにアートボードの中央で制作していきます。
まずは縦のガイドを中央に配置します。
- 表示から定規→定規を表示(Windows:Ctrl+R) (Mac:Cmnd+R)で定規を表示します。
- 新規レイヤーを制作し画面左側(定規表示されている部分)からドラッグ&ドロップして適当な位置で離します。これでガイドができます。
- ガイドを選択した状態で整列から「水平方向中央に整列」をクリックするとガイドが中央に配置されます。
- レイヤーの目アイコンの右横をクリックし、レイヤーをロックします。
(Windows:Ctrl+2でロック・Ctrl+alt+2でロック解除)
(Mac:Cmnd+2でロック・Cmnd+alt+2でロック解除)

これで下準備は完璧です!それではクマのイラストを制作していきましょう。
かわいいクマの顔を制作しよう
① 顔パーツを制作
新規レイヤーを制作し、パネルツールから楕円形ツールを選択します。
「shift」を押しながらドラッグするときれいな正円ができます。
制作した円を整列から中央に配置します。
白い矢印のダイレクト選択ツール(A)にした状態で両端のアンカーポイント(点)を選択、左右どちらかのアンカーポイント上で左クリック&ホールド後に「shift」を押しながら顔の形を整えます。
基本は上下の調整だけで大丈夫です。マウスで操作するのが難しい方は矢印キーで調整も可能です。

② 耳パーツを制作
2つの円を制作し、図のように重ねて位置を調整します。
2つの円を選択状態のまま右クリックからグループ(Windows:Ctrl+G) (Mac:Cmnd+G)にします。
グループ化した耳を選択し「Windows:Alt」「Mac:Option」を押しながらドラッグで複製します。
この時に「shift」を押すと水平方向に複製できます。
2つの耳を選択して中央に配置し、顔の下に耳を持っていきます。
- 移動したいレイヤーを下にドラッグ&ドロップ
Windows:下移動(Ctrl+[) 上移動(Ctrl+]) Mac:下移動(Cmnd+[) 上移動(Cmnd+[) - 切取(Ctrl+X)+背面に貼付(上にしたいオブジェクトを選択してCtrl+B)

③ 目パーツを制作
今回は正円ではなく楕円にします。最初から楕円を制作しても、正円を制作後に選択ツール(A)で楕円にしても大丈夫です。
耳と同じように複製して、中央に配置してくだい。

④ 鼻パーツを制作
円を1つ制作し、顔の形の調整と同じようにダイレクト選択ツール(A)でパスの位置を調整します。
今回は鼻なので逆三角にしていきましょう。
調整するアンカーポイントをダイレクト選択ツール(A)で選び、アンカーポイントツール(Shift+C)またはペンツール(P)→「Windows:Alt」「Mac:Option」+ドラッグで、ハンドル(パスの左右にある線)を調整します。
この時「shift」を押すと左右均等に調整できます。
形が決まったら顔に配置してくだい。

⑤ 口パーツを制作
図のように2つの円を重ねます。
円を2つ選択している状態でパスファインダーの一番左上「合体」を選択すると円が合体して1つのオブジェクトになります。
ダイレクト選択ツール(A)で上部を選択し、「Delete」で削除します。
口を選択した状態で線と塗りを入れ替え(Shift+X)、線幅・先端・角の形状を調整します。
ダイレクト選択ツール(A)やペンツール(P)で形を整えたら顔に配置してくだい。

⑥ 口の周りのパーツを制作
顔パーツを複製し、ダイレクト選択ツール(A)やペンツール(P)で形を整えます。顔パーツに配置します。

⑦ ほっぺたパーツを制作
円を1つ制作したら複製し、他パーツ同様に配置してくだい。

これでクマの顔が完成です!次は体の制作をしてみましょう。
クマの体を制作しよう
① 体パーツを制作
顔パーツ同様にダイレクト選択ツール(A)で少し潰れた卵型をイメージして整えます。形を整えたら顔の下に配置してくだい。

②お腹パーツを制作
細長い楕円を1つ制作し、大きさが決まったら体のパーツの上に配置してくだい。

③手足のパーツを制作
円を1つ制作し、ダイレクト選択ツール(A)やペンツール(P)でひまわりの種のようなイメージで調整します。
形を整えたら体パーツに配置し、選択ツール(V)で角度を調整します。
足パーツ用に手パーツを複製し、手パーツ同様に選択ツール(V)で角度を調整・配置してください。
制作した手足パーツを選択し、リフレクトツール(O)+ 「Windows:Alt」「Mac:Option」を押しながら左クリックします。
リフレクトの軸→垂直を選んでコピーを押せば、反転した手足パーツが複製されます。
配置位置を調整したらクマの完成です!

いかがでしたか?ほぼ楕円形ツールで形も崩れずきれいに制作できましたね!
図形の組み合わせ次第ではネコやウサギなど色々な動物も制作できますので、チャレンジしてみてください。
ちなみにイラレでは制作したイラストの色を簡単に変えることができる「オブジェクトを再配色」機能があります。
「【Illustratorのパターンの作り方】初心者でも簡単!パターンの基本を教えます!」の「パターンの色替え方法」にオブジェクトを再配色の使い方を説明している記事があるので、ぜひ参考にしてください!

【イラレの使い方~初級編~】子供のイラストを制作してみよう!

実は人もほぼ楕円形ツールや長方形ツールで制作することができます! 動物同様に簡単に制作できますので、一緒に制作していきましょう。
子供の顔を制作しよう
まずは、動物制作同様に下準備を済ませましょう。
① 顔パーツを制作
正円を制作後、ダイレクト選択ツール(A)で形を整えてください。

② 前髪パーツを制作します。
2つの円を制作します。図のように円を重ね、選択している状態でパスファインダーの一番左上「合体」を選択すると円が合体して1つのオブジェクトになります。
顔パーツより少し大きい円を制作し前髪パーツの下に持っていきます。
前髪パーツと一緒に整列から水平方向中央に整列させてください。
前髪パーツと円を選択状態でパスファインダーの一番上の右からの2番目「交差」を選択すると前髪パーツの完成です。

③ 耳パーツを制作
楕円形にし、形を整えたら複製後、顔パーツに配置します。

④ 後ろ髪パーツを制作
円を1つ制作し、顔パーツの後ろに配置します。大きさや位置を調整してください。

⑤ 目パーツを制作
楕円形を制作します。さらに円を1つ制作し、線だけの状態で下のアンカーポイントを「Delete」で削除します。
線幅・線端を調整したら一緒に整列から水平方向中央に整列させてください。
複製して顔パーツ配置します。

⑥ ほっぺたパーツを制作
平たい楕円形にし、形を整えたら複製後、顔パーツに配置します。

⑦ 口パーツを制作
円を制作し、上部のアンカーポイントを「Delete」で削除します。
上2点のアンカーポイントを選択し、「Windows:Ctrl+J」「Mac:Cmnd+J」でアンカーポイント同士をくっつけます。
形を整えたら、顔パーツに配置してください。

これで子供のイラストが完成です!
色々な髪型を制作してみよう
円のアンカーポイントを調整するだけで、色々な髪型を制作することができます。
簡単にできる髪型をご紹介します!

どれも簡単に制作ができる髪型ばかりでしたね!
髪型はキャラクターの個性を出せるパーツなので、キャラクターを制作する際には髪型にこだわってみるのはいかがでしょうか?
イラレでこんなイラストも制作できちゃう!
実は「今田検索物語」の個性的なキャラクター達はイラレで制作しています。
ラフな下書きでもイラレでトレースして制作することできれいに整うので、イラレの使い方に慣れてきたらぜひチャレンジしてみてください!

【イラレの使い方~応用編~】イラストをアレンジしてみよう
イラレには色々な線の種類やオブジェクトに効果をつけることができます。
単調なイラストでも線の種類や効果をつけるだけで、がらっと雰囲気が変わり、クオリティを上げることができます。
今回は線と効果について学んでいきましょう。
イラレでイラストに線をつけてみよう
線を付けたいパーツを選択し線をつけましょう。
線の色は黒よりもイラストに近い色をおすすめします。
イラストの線の破線やプロファイルを変更しましょう

破線は基本ついていませんがチェックを入れるだけでできます。
プロファイルは既存でいくつか入っているので、色々試してみてください。
イラストにブラシ効果をつけてみましょう

ブラシは既存でいくつか入っているので、色々試してみてください。
イラレのおすすめ効果の紹介
イラレのラフ効果でマーカーや水彩風にアレンジ

オブジェクトの周りをランダムにギザギザ加工してくれます。
アピアランスからラフ効果の表示非表示・再設定可能です。
イラレの落書きオプションで手書き風にアレンジ

カスタマイズも可能ですが、それぞれ手書き・タイト・ルーズなど既に設定されているので色々試してみてください。
アピアランスから落書きオプションの表示非表示・再設定可能です。
イラレのブラシストローク(スプレー)で筆書き風にアレンジ

ラフ効果よりも色がにじんだ感じなります。
アピアランスからブラシストロークの表示非表示・再設定可能です。
他にもたくさん効果があるので、色々試してみてください!
また、イラレにはグラデーション機能や水玉・市松模様が簡単に作れるパターン機能がありますので、イラストのクオリティアップやキャラクターの洋服や装飾デザインに役立つこと間違いなしです!
パターンについては「【Illustratorのパターンの作り方】初心者でも簡単!パターンの基本を教えます!」をご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
イラレは初心者でも使い方がわかれば簡単にイラスト制作ができ、きれいに仕上げることができます。
また線や効果を変えることで1体のキャラクターで何パターンも制作でき、拡大・縮小しても劣化しないデータなので印刷物にも対応可能です。
これ機をにあなただけのイラストを制作しちゃいましょう!