「重複コンテンツはSEOにどのように影響するの?」「重複コンテンツの調べ方がわからない」とお悩みではありませんか?ここでは、重複コンテンツがSEOに与える影響と合わせて、調べ方と対処方法をご紹介します。
この記事でわかること
- 重複コンテンツがSEOに良くない理由
- 重複コンテンツの調べ方
- 重複コンテンツの対処方法
SEO対策に悪影響な重複コンテンツとは
重複コンテンツとは、同一または類似しているタイトルやテキストなどで構成された、内容がほとんど同じコンテンツが、Webサイトの内外問わず存在している状態のことです。
別名「コピーコンテンツ」とも呼ばれる重複コンテンツが存在する原因を、自社サイト内と外部サイトにわけてご紹介します。
自社サイト内の重複コンテンツ
- wwwの有無による重複
- httpとhttpsの不統一による重複
- /index.htmlの有無による重複
- パソコンとスマホで別々のURLになっていることによる重複
- 定型文で作成されたWebページや自動生成されたWebページによる重複
Webサイトのシステムの仕様上の問題が原因で、重複コンテンツが意図せず発生する場合もあります。
知らないうちに生じた重複コンテンツが、SEO評価を下げる可能性がありますので、適宜対処が必要です。
外部サイトの重複コンテンツ
- 自社のWebサイト内や外部サイトの盗用、無断コピー
- 自社のWebサイト内や外部サイトとの類似
外部サイトの許可を得てコンテンツを転載した場合でも、引用元の明記などの適切な処理をしていなければ、Googleなどの検索エンジンに、重複コンテンツだと判断されてしまいます。
また、自社のコンテンツを外部サイトに盗用される場合もありますので、コンテンツの制作者やWebサイトの運営者は、こまめな確認が欠かせません。
重複コンテンツがSEOに良くない理由
重複コンテンツがSEOにマイナスの影響を与える、4つの理由を確認しておきましょう。
被リンク評価の分散
Webサイト内に重複コンテンツがあると、被リンクの評価が分散される恐れがあります。
例えば、1つのコンテンツで、10個の被リンクを獲得していたとしましょう。内容が重複したAとBのコンテンツがあると、Aで5個・Bで5個と、被リンクが分散する可能性があります。
被リンクは検索エンジンがWebサイトを評価する、重要な指標の1つです。
被リンク数の減少は、コンテンツの評価を下げる要因になりますので、早めの対策が欠かせません。
クロール効率の低下
Googleでは、「クローラー」と呼ばれるロボットを巡回させる「クロール」を行って、Webページの内容を確認しています。
コンテンツが重複していない場合、1ページをクロールすれば済みますが、重複コンテンツがあると、それぞれのページをクロールしなければなりません。
ただし、クロールできるWebページ数には限りがありますので、重複コンテンツが多くなると、クロールに時間がかかるだけではなく、すべてのページがクロールされない可能性もあります。
クロールされないと、Googleから正しく評価されません。
重複コンテンツをなくし、不要なクロールを減らすことが重要です。
検索結果画面に表示されない
Webサイト内に、自社サイトや外部サイトに類似した内容のコンテンツがあると、検索結果画面に表示されない可能性があります。
Googleでは、ユーザーが検索する際の利便性の向上や、検索結果に多様性を持たせるため、似たようなコンテンツを検索結果画面に表示させない仕様になっています。
同一ドメインから検索結果画面に表示されるのは、基本的に2つまでです。
重要なコンテンツを表示させるためにも、重複コンテンツは避けましょう。
ガイドラインで禁止されている
Googleでは、Webサイトのシステムの仕様が原因で生じた重複コンテンツは、ペナルティの対象としていません。
ただし、外部サイトを無断でコピーしたコンテンツは、ガイドラインで禁止しています。
ペナルティの対象となるのは、外部サイトを無断でコピーしただけで、何の付加価値も加えていないコンテンツです。
完全コピーしたコンテンツだけではなく、若干修正しただけのコンテンツも、ガイドライン違反となります。
Googleから悪質なコンテンツだと判断されてペナルティを受けると、検索順位を大きく下げる恐れがあります。
ペナルティの対象となるケースを、ガイドラインでしっかりと確認してから、コンテンツを作成しましょう。
重複コンテンツのチェック方法
重複コンテンツを調べるには、2つの方法があります。
ツールを使う
重複チェックツールを用いると、効率的な調査が可能です。 様々な重複チェックツールの中でも、利用者が多い2つのツールをご紹介します。
Googleサーチコンソール
Googleが無料で提供しているSEO解析ツールの「Googleサーチコンソール」でも、コンテンツの重複の有無を確認できますので、導入済みの方はぜひ活用してください。
CopyContentDetecter
コピーされたコンテンツかどうかは、コピペチェックツールでも調査できます。
無料で利用できる「CopyContentDetecter」は、会員登録なども不要で、誰でもすぐに利用できます。
Googleで検索する
Googleの検索結果表示画面のURLの末尾に、「&filter=0」を加えて再検索することでも調査が可能です。
Googleでは、ユーザーの利便性を低下させないため、類似率の高いコンテンツが検索結果画面に出ないように、フィルタをかけています。
「&filter=0」を追加すると、フィルタ機能が解除されるため、重複コンテンツの可能性のある、非表示になっていたWebページも確認できます。
重複コンテンツの基準・対処方法7選
重複コンテンツを発見した場合には、SEO評価を下げないためにも、早急な対処が必要です。
ただし、ここでご紹介する対処方法をすべて実施するのではなく、状況に合わせた対処方法を実施してください。
重複コンテンツの対処方法を、状況別にご紹介します。
URLが正規化されていない
wwwや/index.htmlの有無、httpとhttpsの不統一など、URLが正規化されていないケースで実施してください。
301リダイレクト
URLの正規化や、ドメインの変更、Webサイトの移転などに使われるのが301リダイレクトです。 301リダイレクトを行うことで、検索エンジンやブラウザに対して、URLが転送されたことを示します。
canonicalタグの設置
Webサイト内に重複コンテンツが存在していたり、内容が非常に類似しているURLが複数存在していたりするケースでは、検索エンジンに最も評価して欲しいURLを示すために、canonicalタグを設置します。
Webサイトを運営していると、どうしても重複コンテンツや類似コンテンツが生じるケースがあるでしょう。
canonicalタグを設置し、Googleに評価されるページを絞り込むと、SEO評価の分散を防げます。
URLが自動生成される
Webサイトのシステムの仕様によって、同一ページでありながら、異なるURLが生成されるケースで実施してください。
URLパラメータの設定
重複コンテンツとみなされないためには、GoogleサーチコンソールのURLパラメータの設定が有効です。
それぞれのURLに対して、Googleのクロールを制御し、評価対象から外して重複を防ぎます。
定型文が繰り返される
Webサイト内のテキストの量の増加を目的に、すべてのページに同じ文章を入れてしまっているケースで実施してください。
オリジナルコンテンツの設置
ツールを用いて重複度合を確認したら、それぞれのWebページに、内容が重複しないオリジナルコンテンツを設置しましょう。
他にも、著作権の説明を全ページで下部に表示するのではなく、短い要約文を設置して詳細情報のページにリンクさせるなど、重複させない工夫が必要です。
外部サイトにコンテンツを盗用された
外部サイトにコンテンツを盗用されたケースで実施してください。
コンテンツの削除要請
許可なくは外部サイトにコンテンツが使用されている場合は、まずはWebサイトの運営者に、コンテンツの削除を要請しましょう。
外部サイトが要請に応じない場合は、Googleサーチコンソールの「著作権侵害による削除」を使って、Googleにコンテンツの削除を申請します。
著作権侵害と判断されれば、対象となるコンテンツのインデックスが削除されます。
自社サイトや外部サイトのコンテンツをコピーしている
自社サイト内に類似した内容のコンテンツがあるケースや、外部サイトをコピーしたコンテンツがあるケースで実施してください。
コンテンツの削除
サーバーに公開されている、同一または類似した内容のコンテンツを削除しましょう。
特に、外部サイトのコピーは、著作権侵害とみなされる可能性があるため、早急な削除が必要です。
URL削除ツールの使用
サーバーから削除しても、検索結果画面に残ってしまい、コンテンツが表示されるケースがあります。
URL削除ツールを使って申請すると、重複コンテンツを削除できます。
重複コンテンツに関するよくある質問
コンテンツが重複しているかをどのタイミングで確認すべきですか?
各コンテンツのテーマを選定する際に確認しましょう。あとで気がつくと、せっかく作成したコンテンツが無駄になってしまいます。
投稿したコンテンツを一覧で管理しておくと、確認しやすくなります。
画像も重複コンテンツ扱いを受けますか?
Googleのガイドラインでは、外部サイトの画像や動画を無断で使ったコンテンツも、重複コンテンツとみなすと明記しています。
テキストと同様に、著作権侵害にも注意が必要です。
ライティングの基礎知識~ライターが知っておくべき著作権について~
ライティングにおいて、著作権の知識は信頼性の高い記事を作成するために必要不可欠です。信頼性の高い記事を作成したい方に向けて、ライターが知っておくべき著作権の基礎知識、ライティングで気をつけたい3つのポイントを解説していきます。また、罰則や事例についてもご紹介します。
コンテンツの内容が一部被ってしまうのもダメですか?
一部被っている程度であれば、問題ありません。
Webサイトを運営していると、同じ図表や定型文の使い回しはよくあることです。
ただし、内容がほとんど被っている場合は注意が必要です。
全体の内容がほとんど同じコンテンツがあると、評価が分散してしまい、SEOのパフォーマンスが低下するため、1つのコンテンツに統合することをおすすめします。
ペナルティを受ける前に重複コンテンツを確認しよう
重複コンテンツをそのまま放置していると、被リンクの評価が分散するだけではなく、ペナルティの対象になるなど、様々なデメリットがあります。
SEO評価にマイナスの影響を与えないためにも、自社サイトを調査し、重複コンテンツを発見した場合には、早急に対処しましょう。
コンテンツが増えれば増えるほど、重複コンテンツが生じる可能性も高まりますので、ツールなどを用いて調査を定期的に行い、重複コンテンツの発生を防ぎましょう。