
こんにちは。
SEO先端ラボです。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
少しずつですが涼しくなり、行楽には格好の季節になってきましたね。
リモートワークが一段落したら紅葉を探しに行きたいところです。
さて、6月中旬から実施されていたページエクスペリエンスアップデートが8月末に完了しました。
9月14日公開の記事にて、「コアウェブバイタル(CWV)の国内調査」を初公開させて頂きましたが、アップデートが完了し数値はどう変化したでしょうか。
その前に「コアウェブバイタル(CWV)って何?」という方や前回の調査結果をご覧になりたい方は、こちらの記事をご覧ください。

SEO|CWV(コアウェブバイタル)国内調査結果
2021年6月中旬~8月末にかけて行われたページエクスペリエンスアップデートが実装されました。 アップデートでCWVがいかに日本国内の検索順位に影響を与えたか、独自の調査データを公開します!
9月14日公開の記事内容について
前回(9月14日公開)の記事の中で、「LCP(読み込み速度)の影響が特に大きかった」という話をさせていただきましたが、実はほぼ同じタイミングで、「健康食品や化粧品を取り扱うECサイトのページ速度のランキング調査結果※」が、なんとYahoo!JAPANにニュース記事として掲載されていました。
※2022年11月02日時点では記事は非公開になっております。
CWVの中でも、特に読み込み速度が注目されているという一つの証ではないでしょうか。
調査結果のご報告
さて、今回の調査結果の発表になります。
早速ですが、実際のデータを一緒に確認していきましょう。
こちらは、前回に引き続き定点観測した結果になります。
LCPの調査結果

FIDの調査結果

CLSの調査結果


やはり前回同様、LCPの数値の傾向が顕著に表れていますね。

そうですね。
今回の調査結果でも、ページの表示速度が早いサイトが上位表示されやすいという傾向が、見て取れると思います。

おや?CLSのグラフの形が前回と異なりますね・・・。

そうなんです。CLSについてはアップデート中に大きな変動が見られ、アップデート後はレイアウトのズレが大きいサイトは殆ど上位から消えてしまっている事が分かりました。

おお!これは大発見かもしれないですね。CLSが大きいページはマイナスの影響を受けていそうですね。レイアウトずれを起こしているサイトは早急に対処すべきですね。

実はドイツにある「SISTRIX社」というSEO会社の調査結果で、「今回のアップデートによって、GoogleのCWV基準を満たしているサイトと満たしていないサイトとでは、ランキングに差が見られた」というデータを発表しています。(※1)

私も見ましたよ!「海外SEO情報ブログ」の方がYouTubeで紹介していたデータですね。(※2)

そうです。「2021年9月のSEO業界ニュースTOP5」の一つとして取り上げられていましたね。
(※1)SISTRIX社ブログ:Core WebVitalsは測定可能なランキング要素です
https://www.sistrix.com/blog/core-web-vitals-is-a-measurable-ranking-factor/
(※2)YouTube:2021年9月のSEO業界ニュースTOP5(ミエルカチャンネル)

ところでいつの間にか「SEO先端ラボ」と名前がついているようですが?

今後も継続して調査をしていく予定なので、名前をつけてみました!どうですか?僕のネーミングセンス。

・・・・。シンプルで素敵です!
それでは、次にアップデート前後の様子を見てみましょう。
LCPのアップデート前後の比較

FIDのアップデート前後の比較

CLSのアップデート前後の比較


LCPをみると1-10位グループと、それ以下の差が小さくなっている事が分かります。

LCPについてはあまり影響がなかったという事かな?

いいえ。実は上位表示しているサイト程、コンテンツの量が多いです。にもかかわらず、LCPのスコアは一定の値に抑えられているのです。

なるほど。サイトのデータ量が多くてもLCPの状態が良いページが評価されているわけですね。

CLSについても、大きな動きがありました。
1-50位のいずれのグループ群においても、大きな数値の改善が見られました。

CLSのスコアが悪いと、上位表示が難しくなってきているんだね。
調査概要
ページエクスペリエンスアップデートにおけるCoreWebVitalsの評価基準の変動を調査しました。
- CoreWebVitalsの3指標のうち、上位ほど好成績でることが判明しているのはLCP。
- CLSについては、アップデート中大きな変動がみられ、レイアウトのずれが大きいページは、ほとんど上位から消えています。
結果1
LCP
・アップデート前と後を比較すると、数値の状況がよくなっています。(図2-1)
また、1-10位とそれ以下の差がなくなっています。
⇒上位ほどコンテンツの内容量が多いにもかかわらず、LCPスコアは一定の値に抑えられています。
FID
・アップデート前と後を比較すると、数値の状況がよくなっています。
CLS
・アップデート前と後を比較すると、数値の状況がよくなっています。
・1-50位のどの順位群でも大きな数値の改善がみられました。
⇒ CLSのスコアが悪いと上位表示が難しいです。
データ
データ元:一般の検索結果
対象データ:KWで検索したときに表示される検索結果1-50位
※モバイルにおける数値を参照しています。
※GoogleはCoreWebVitalsに関するデータについて、以下の2つを公開しています。
- ユーザーが訪れたときの計測値
- ロボットをクロールさせたときの計測値
今回の調査は1の数値を元に行われました。
- 標本数:1,500サイトのうち約1,450~1,490サイトでデータが取得出来ました。
- データ参照元:Google Lighthouse
- データ取得日:グラフに記載のもの
1回目(アップデート前):5/22-5/24
2回目:6/20-6/21
3回目:7/7-7/8
4回目:7/26-7/27
5回目:8/17-8/18
6回目:9/4-9/7
まとめ
今回の調査においても、コアウェブバイタルの指標がSEOにとって重要項目であるという事が、よくお分かりいただけたのではないでしょうか。
6月中旬から長期に渡って実施されていたページエクスペリエンスアップデートがいよいよ完了した事で、その影響については、SEO業界全体で注目されており、検証結果も色々と出てきています。
また、今回のアップデートをきっかけに、特にページの表示速度を気にして改善されているサイト運営者の方々も増えてきているようです。
ユーザーにとって、見やすいサイトや使いやすいサイトがGoogleからも評価されるという傾向は今後ますます強くなっていくものと思われます。
テクニカルなSEO対策も重要ですが、秋の訪れを感じるこのタイミングにユーザー目線でサイト内部を総点検してみませんか?