
新年あけましておめでとうございます。
本年もSEOに関する話題を検証し、皆様の疑問を解消していきますので、「SEO先端ラボ」を宜しくお願いいたします
さて、2023年最初の研究テーマはこちら!

今年もSEOに関する疑問を、鋭く深く掘り下げて調査をお願いします!
2023年最初のテーマは「アンカーテキストに含まれる検索語の数と順位の関連性」について調査をお願いしたい!

おっ!所長直々に研究テーマを発表ですか!

SEOを意識してアンカーテキストを設定している方も多いイメージがありますね。
調査を始める前に、アンカーテキストとは何か?を解説しますね。
アンカーテキストとは
調査の前に、アンカーテキストについて改めて説明します。
アンカーテキストとは、HTMLの <a>タグを使用して作成されるハイパーリンクを示すテキストのことです。
リンクをクリックすることで、別ページにアクセスすることができます。
■アンカーテキストの記述例
<a href=”https://www.〇〇〇.co.jp/”>これがアンカーテキストです</a>
■アンカーテキストの表示例
これがアンカーテキストです
一般的には、青色の文字でアンダーラインがひかれており、クリックすると別ページに遷移することが一般的です。
再びSEO先端ラボ事務所

ところで、所長の手帳は相変わらず、すさまじい量の付箋が付いてますね。。。

これだけ増えると、もはや自分でも何が何だか分からないですね。

ん?この「カレーうどん」って付箋なんですか?

はて?この日のページは何も書いてないなぁ。カレーうどん????
あっ!思い出した!

ああ。今日来てるシャツに付いたままのシミですね・・・。
(結局クリーニング行ってないんだ)
素早く目的の情報を見つけるための付箋も、多すぎるとかえって目的の情報を見つけるのに一苦労ですね。 しかも所長は「カレーうどん」の付箋を見ても、目的の行動をすぐに思い出すことができませんでした。
せっかく付箋に情報を記載して手帳に貼り付けても、目的の情報を見つけられなければ意味がありません。 素早く情報を見つけられるように手帳の付箋を整理する必要がありそうですね。
これはWEBサイトのアンカーテキストにおいても同様の事が言えます。 手帳にやみくもに付箋を貼り付けても意味がないように、WEBページに設定するアンカーテキストも適切に設定する必要があります。
所長が「カレーうどん」という付箋から「クリーニング屋に行く」という目的を連想出来なかったように、「カレーうどん」というアンカーテキストの遷移先に「しみ抜き専門のクリーニング」のページを用意しても求めていた情報とギャップが生じ、ユーザーが困惑します。
このように、ユーザーの利便性に大きな影響を与えるアンカーテキストは、SEO対策上の影響の大きさはどうなのか、実際に調査してみました。
アンカーテキストの役割とは
このアンカーテキストの主な役割は、次の2つです。
POINT 1SEO対策
アンカーテキストは、検索クローラーがページの存在と内容を把握するための目印でもあります。また、検索クローラーはアンカーテキストの内容を認識しており、アンカーテキストを辿りサイト内を巡回しています。
そのため、SEO対策を意識してサイト内リンクを設定している方も多いかもしれません。
気になるSEOに与える影響はこの後発表します。
POINT 2ユーザービリティ向上
アンカーテキストを設置する事で、ユーザーがサイト内をスムーズに巡回する事が出来ます。
ユーザーはアンカーテキストの内容を認識する事で、次のページに遷移しやすくなります。ユーザーのサイト内滞在時間を長くさせたり、回遊性を高める事も期待できます。
調査結果
お待たせしました。気になる調査結果です。
結果はこちら!
調査方法
- 3つの単語を組み合わせた複合キーワードで検索し、1-50位を取得
- 各トップページのアンカーテキストを取得
- アンカーテキスト内のKW数を集計
- アンカーテキスト内のKW数と順位の関連性を比較


横軸がアンカーテキストに設定されている検索語数で、縦軸が検索順位です。

順位とアンカーテキストに設定されているキーワード数に相関関係は見られないようですね。

そうですね。ただ、積極的にアンカーテキストにキーワードを含めているページは、上位表示されています。(図の赤丸部分)

調査ご苦労様!相関は認められないものの、SEO的に有利な傾向にあると考えられますね。

ちなみに、SEO先端ラボでおなじみGoogleの「ジョン・ミューラー」さんもアンカーテキストについて見解を述べています。
Googleの公式見解は?
Googleの重要人物である「ジョン・ミューラー」氏は、2020年6月に「内部リンクのアンカーテキストを設定しても、SEOの検索順位には影響を与えない」と述べています。
確かにテキストリンクは、検索ロボットとユーザーが、リンク先のコンテンツを理解するというメリットがあります。しかし、サイト内リンクが検索順位に与える影響は大きくないという事です。
影響が小さいといっても、アンカーテキストが重要ではないということではありません。
サイト構築する上で、アンカーテキストを正しく設定する事は非常に重要です。
アンカーテキスト最適化
適切なアンカーテキストの設定は、検索順位にダイレクトに影響を与えるわけではないものの、ユーザー行動の促進につながり間接的に順位に良い影響を与えることがあるということが分かりました。
しかし、場合によってはGoogleのペナルティを受け、マイナスの影響を受けてしまう可能性もあります。
そこで、アンカーテキストを設定する際は次の事に留意して適切な設定を心がけてみて下さい。
POINT 1ユーザーがリンク先をイメージ出来る内容にする
「ここをクリック」「詳細はこちら」といった文言でテキストリンクを設定していると、リンク先の内容を想像できません。
「アンカーテキストの検証結果はこちら」「SEO対策の最新情報」というように、リンク先のページ内容が想像できる文言を設定してください。
POINT 2無関係なキーワードを入れない
ページ同士をアンカーテキストでつなぐ場合、双方のページテーマが同じである事を意識してください。
例えば、SEOの解説をしているページ内に、「カレーうどんのおすすめ店舗はこちら」というリンクが突然現れたらユーザーが困惑してしまいます。
検索ロボットも、不自然なリンクと判断するかもしれません。
POINT 3リンクが貼られていると分かってもらえるデザイン
冒頭でも申し上げた通り、テキストリンクは青色(#0000EE)が一般的です。また一度クリックしたことがあるリンクは紫色(#551A8B)です。
あまり知られていませんが、これは、HTML5の推奨デフォルトカラーとして定められています。
このようにアンカーテキストを適切に設定することで、ペナルティを受けるリスクを低減させ、ユーザービリティを向上させることが出来ます。
調査内容と結果まとめ
概要
アンカーテキストに含まれる検索クエリの数と順位の関連性について調査
調査方法
- 特定キーワードで検索をしたときの1-50位を取得
- 各ページURLのアンカーテキストを取得
(8割以上文字化けしたサイトを省く) - アンカーテキスト内に含まれるKWの数を集計
- アンカーテキスト内に含まれるKWの数と順位の関連性を比較
結果まとめ
順位とアンカーテキストに含まれるKW数には相関は見られなかった
ただし、図1のように意識してアンカーテキストにKWを含めているサイト(10個以上アンカーテキストにキーワードを設定しているサイト)は上位に属していた
相関はないが、SEO上有効な傾向が見られることが分かった
適切なアンカーテキストの設定を心がけ、ユーザビリティの向上や、検索ロボットに正確な情報を提供させましょう。
何より、SEOをあまり意識し過ぎず、ユーザーのUI向上を意識して設定することが大切です。
次回は「URLの長さと検索順位の関連性」についてです。
お楽しみに!