2016年EC市場でのトピックスをいくつかまとめてみました。
楽天市場の流通額の伸長
もっとも規模の大きいショッピングモールである楽天市場については2015年12月期における国内EC流通額は2兆7000億円となり、前期比10.2%増という状況だそうです。
しかし、宿泊などのトラベル事業も含むもののため、ECだけの伸び率はもっと少なくなる可能性があります。
Yahoo!・楽天以外のネットショップの動向
Amazonを含む上位300社の合計売上高は約3兆2522億円で、前年の2兆9380億円から10.7%拡大となっており、楽天と同等の市場拡大を達成しています。
Yahoo!ショッピングの動向
Yahoo!に関しては年間のデータがありませんが、2016年7~9月期の国内EC流通総額は、前年同時期の29.7%増の4324億円と流通額の規模ではまだ楽天に及びませんが、伸び率は約三倍となっています。
また、Yahoo!ショッピングの商品点数が2億3000万点で国内最多と発表し、Yahoo!ショッピングは急激に拡大していることが確認できます。
AIの活用が目立つ
2016年は、ローソンの公式LINEアカウント「あきこちゃん」、LOHAKOの「マナミさん」などの人工知能を活用した顧客フォローのサービスが数多く活用された年でした。
LINEの人工知能アカウントといえば、LINE公式アカウントの「りんな」ですが2015年の発表から現在も評判で、2016年12月8日現在で4,855,814人の友だち登録がされています。
LOHAKOのAIチャットボットの「マナミさん」は、LOHACOの問い合わせ3分の1を「マナミさん」が対応し、6.5人分の工数削減を達成したそうです。
今後もAIは話題性による認知拡大から、サポート工数削減など、ウェブサイトの接客に活用が拡大しそうです。
海外の大規模セール
独身の日(シングルズデー)
中国は、2016年11月11日が独身の日(シングルズデー)と呼ばれる日なのですが、この日に一斉にショッピングモールが年に一度の大セールを実施する日となっております。
今年の独身の日は、中国最大のアリババグループがこの日だけで約1兆8708億円の流通額となったそうです。
さらに二番手以降の京東(JD.com)蘇寧(suning.com)などその他のモールも含めると、2兆7441億円と楽天の年間流通額に匹敵する額となっています。
ブラックフライデー・サイバーマンデー
アメリカは11月第四木曜日の感謝祭から年末まで長期休暇を取る方が多く、ホリデーシーズンとなっております。
小売業全体でセールがこの時期行われますが、感謝祭翌日金曜日がブラックフライデーと呼ばれます。
また三日後の月曜日がサイバーマンデーと呼ばれ、一斉にネットショップが年に一度の大セールが行われます。
サイバーマンデーのネット通販売上高は、33億4000万ドルに達したとみられるブラックフライデーを上回り、前年比10.2%増の33億9000万ドルとなり、過去最高を更新したそうです。
ブラックフライデー・サイバーマンデーの影響を日本も受け、今年から日本でも同様なセールが行われるようになってきました。
2016年楽天年間ランキング
2016年の楽天市場における年間ランキングが発表されました。
人気のノンシリコンシャンプー「BOTANIST ボタニカルシャンプ/リンス」が一位、二位は通販の定番のミネラルウォーターが来ました。
参照リンク:Rakuten Group, Inc.|楽天、2016年 年間ランキングを発表
2016年Amazon年間総合ランキング
Amazonも全商品のなかから、年間のランキングが発表されました。
Amazonは、総合ランキングは無く、ジャンル別ランキングのみとなります。
売れ筋商品は楽天に似た傾向となりますが、Fire TV StickのようなAmazonらしい商品が上位に来ています。
参照リンク:PR TIMES|「Amazonランキング大賞2016(年間ランキング)」を発表
まとめ
今年は、国内EC市場の伸び悩みが懸念されつつも、堅調な推移をすることができました。
海外とくに中国のEC市場がが大きな拡大を継続しているようです。
また、売れ筋商品などから今後のさらなる国内EC市場を牽引する商品を探したり、AIを活用して業務の効率化を図ることで成長を伸ばしていけるのではないでしょうか。
参考サイト