弊社にも多くのWeb担当者からいただく質問が画像検索のSEOです。
マナブくんも画像検索は知っているかな?
はい!ただ、画像検索のSEOはまだよく理解できていないです。
「画像検索のSEOがよくわからない」「画像検索のメリットを知りたい」といった内容が多く、悩み続けている様子が伺えます。
そこで今回は、画像検索SEOのメリットとポイントについてご紹介します。
この記事のレベル
重要度 | (3.5) |
---|---|
初心者度 | (3) |
難易度 | (2) |
この記事で学べること
- 画像検索SEOの必要性とメリット
- 画像検索SEOにおける5つの重要ポイント
- 画像検索SEOで気を付けたい5つの注意点
SEO対策における画像の必要性
一般的にSEO対策と言えば、内部対策や外部対策という大きな2つの枠組みがあり、その中で、サイト全体の構造やコンテンツごとのテキスト、つまり文章構成、さらにはリンクなどを最適化することだと認識されています。
そのため画像の位置づけは、これまで検索の上位表示やアクセスアップへの貢献というより、
- デザイン性の向上
- ユーザビリティの向上
- ビジュアル化(説明用図表、参考資料や商品など)
といった、ユーザーのコンテンツ理解を助けることを目的に使用されていました。
ところが2017年に「グーグルレンズ」の登場で潮目が変わり、画像情報だけを頼りとする画像検索の利用が増加しています。
また画像検索の精度向上とともに、検索需要を無視できなくなり、ウェブサイトの評価においても、画像検索SEOが検索順位に大きく影響を与えるようになっています。
上位記事は画像を有効活用している
実際に、画像が多く使われているサイトほど、上位表示を達成していることが独自の調査結果では明らかです。
上位サイトの平均使用画像は17枚!調査してみてわかったやるべき4選
Webページの内容は、テキスト以外に画像も評価の対象です。画像をコンテンツ内で適切に使用し、ユーザーにわかりやすいページを作ることは、SEOの面でも効果的です。オリジナル画像を使う、altタグを設定するなど、画像に関する工夫も行いましょう。
例えば、アイキャッチ画像の役割としては、記事の内容を一目で理解させることで画像検索での訴求を主眼においています。
オリジナル画像であることから、サイトの独自性や信頼性も生まれ、検索エンジンの評価に繋がることになります。
ただし、アイキャッチ画像もサイズや容量が大きくなり過ぎないように調整することが重要です。
【初心者必見】ページ表示速度とSEOの関係性|計測方法と改善方法も徹底解説!
ページ表示速度とは、Webページを表示するまでにかかった時間のことで、ユーザーの体験に大きな影響を与えるため、SEO評価の重要な指標となっています。ここでは、ページ表示速度の重要性の他、計測方法と改善方法についてご紹介します。
画像検索で上位表示させるため
そもそも画像検索SEOの目的は、画像検索での上位表示による流入やコンバージョンの改善になります。
撮影した画像やキーワードでの検索も可能で、
- 画像内のオブジェクトの検索結果
- 類似画像
- 画像または類似画像を含むウェブサイト
を検索結果として表示します。
ちなみにGoogleの画像検索とYahooの画像検索では、結果の表示に若干の違いが見られます。
例として「SEOタイムズ」というキーワードで画像検索すると、
【Google画像検索結果:画像、記事タイトル、ウェブサイト名】
【Yahoo画像検索結果:画像、記事タイトル、ドメイン名】
以上のような情報が表示されます。
どちらが良い悪いではなく、適切な画像検索SEOを実行して上位表示ができれば、流入の機会が増えるということになるわけです。
さらに画像検索では、「サイズ」「色」「種類」「時間」「ライセンス」によって詳細な検索も可能なため、自社サイトがどのように表示されるか、チェックすることも改善のヒントになります。
画像検索で上位表示するメリット
画像検索の仕組みが概ね理解できたところで、次は画像検索の上位表示で得られるメリットについて解説します。
主なメリットは、
- ユーザーの理解度アップ
- 画像検索からの流入が期待できる
- コンバージョンを高められる
という3点です。
それぞれのメリットについて詳しく述べることにします。
MERIT 1ユーザーの理解度アップ
一般的に文字だけのコンテンツより、図、表、グラフを含むビジュアル化された資料を用いて具体的に表現されている方が、ユーザーは好みます。
なぜならば、テキストを読んで考えるという負担が軽減され、見ればわかるという理解のスピードも早められるからです。
人間はテキストで書かれた情報を頭で整理することに関して、負担、ストレス、拒絶反応などを起こしやすいため、ビジュアルでの訴求を好みます。
ゆえに、画像検索によってユーザーが求める情報を表現した画像が上位表示されていれば、必然的にクリックされる機会が増えます。
ユーザーの理解度アップを第一に考えた画像は、結果としてユーザビリティの向上、さらにはリピートや評判、拡散などに繋がるため適切な画像検索SEOでの上位表示が重要なのです。
MERIT 2画像検索からの流入が期待できる
前述したように、ユーザーが求める情報を表現した画像が上位表示されていることが、少なくとも必要です。
画像検索からサイト流入までの流れについておさらいすると、
STEP 1
画像検索へアクセスト
上記の方法でキーワードに関連する画像を表示することができます。
望んだ画像をクリックすると、右サイドバーに詳細が表示され、記事タイトルあるいは[表示]ボタンをクリックすることで、ウェブサイトへアクセス可能です。
画像検索の上位表示は狙って行うものではなく、上位表示への種まき、つまり、コンテンツにできるだけ画像を用いることが求められます。
例えば、コンテンツのキャッチコピーを記載したアイキャッチ画像が代表的ですが、商品やサービス、実績、事例などを画像に補足し、上位表示の機会を増やしておくことが重要になります。
なぜならば、検索アルゴリズムの更新は定期的に行われており、画像検索対策を行っておくことで、上位表示のチャンスが定期的に訪れるからです。
MERIT 3コンバージョンを高められる
コンバージョンとは商品の購入やサービスの申し込みなど、ユーザーが着地点にたどり着くことを指しています。
画像による着地点への訴求効果で、ユーザーのニーズを満たすことが、コンバージョンに繋がります。
競合と差別化するために、画像内の情報量を多くする、分かりやすい図解や表の作成、イラスト追加を行うと、さらにコンバージョンを高めることができます。
画像検索SEOを成功させる5つの重要ポイント
画像検索SEOを成功させるには、以下の5つのポイントを押さえることが重要です。
- 高品質なページを目指す
- 画像にalt属性を設定する
- 適切なファイル名にする
- 表示速度を考慮して画像を最適化する
- オリジナルな画像を使う
順に具体的なポイントについて解説します。
POINT 1高品質なページを目指す
まず、画像検索SEOの枠にとらわれず、大前提として質の高いコンテンツでウェブサイトを運営することが求められます。
質の高いコンテンツとは、Googleが定める検索品質ガイドラインにおけるウェブサイトの評価基準「E-E-A-T」に代表される、さまざまな指標や条件を満たすものです。
- 経験(Experience)
- 専門性(Expertise)
- 権威性(Authoritativeness)
- 信頼性(Trustworthiness)
参照: 有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル
2023年最新!SEO対策で知っておきたいE-E-A-Tの考え方
「経験・専門性・権威性・信頼性」を意味するE-E-A-Tは、Googleの検索品質評価ガイドラインで定義されているWebサイトの評価基準です。ここでは、E-E-A-Tの意味や重要性とあわせて、E-E-A-Tの対策のポイントをご紹介します。
ユーザーを無視して検索エンジンの上位表示だけを見据えた、間違ったSEO対策は控え、内容の理解のしやすさも考慮したコンテンツの制作と展開に、力を入れることが重要になります。
POINT 2画像にalt属性を設定する
alt属性とは、画像について簡単にテキストで説明するために指定する、HTMLの属性のひとつです。
Webブラウザで画像が表示されない現象が起こったとき、あるいは音声読み上げのときに、alt属性で指定したテキスト情報を画像に代わって表示、読み上げられることを目的とします。
ゆえに「代替テキスト」と言われることもあります。
参考までに、WordPress画面におけるalt属性の設定方法をご覧ください。
メニューの[メディア]を選択し、[新規追加]より画像をアップロードした後、[代替テキスト]欄に画像の説明を記述するだけです。
POINT 3適切なファイル名にする
画像のファイル名については、なるべく画像の内容と関連する、わかりやすい言葉を英語の小文字で表記することがおすすめです。
例えば、花屋さんのサイトで、パンジーの種類を説明するための画像を撮影したとします。
スマホなどで撮影した際に、自動で設定されたようなファイル名や一般的なファイル名(例:IMG00001.JPG、flower.JPG)より、ウェブサイトで公開するならば具体的に「pansy.jpg」とした方が望ましいということです。
さらに黄色のパンジーであれば「yellow-pansy.jpg」のようなファイル名にすることで、他のパンジーの画像との重複も避けられます。
前述したalt属性にも通じる考え方であることは、言うまでもありません。
なお、Google画像検索ではBMP、GIF、JPEG、PNG、WebP、SVGの画像形式をサポートしていますが、「.jpg」「.png」「.gif」が多く使用されていることから、この3種類を用途に応じて使い分けしましょう。
SEOタイムズではWebPを活用しています!
おすすめの画像圧縮ツールはありますか?
私はサルワカ道具箱を使用しているよ!一括変換ができて便利!
参照:Google 画像検索 SEO ベストプラクティス| Google 検索セントラル
POINT 4表示速度を考慮して画像を最適化する
昨今のGoogleの品質における評価基準においては、サイトやページの表示速度も重要な要素になっています。
表示が早いほうが評価されるわけですが、画像の容量が必要以上に大きければ、読み込むまでに時間を要し、結果、ユーザーが離脱する原因となっているケースが非常に多く見受けられます。
運営しているサイトの表示速度を計測できるツールとして、PageSpeed Insightsがおすすめです。
URLを入力するだけで、画像を含めたページの読み込みスピードを計測し、モバイルとパソコンのそれぞれで評価スコアを算出してくれます。
同時に改善方法も提案してもらえるので、画像検索SEOに留まらず、ウェブサイトの品質向上には欠かせません。
PageSpeed Insightsの詳しい使い方はこちらの記事をご覧ください!
ページスピードインサイトとは?使い方とSEOに有効な改善策を徹底解説!
ページスピードインサイトは、Webページの表示速度を測定するツールです。ページが表示される速度が遅いと、SEOにも悪い影響が出てしまいます。ページスピードインサイトの結果を踏まえて、適切な改善策を実施しましょう。
画像を軽量化する方法としては、
- 画像サイズの最適化
- ファイル形式の使い分け
- 圧縮する
といったことが挙げられます。
画像サイズについては、パソコンの画面サイズで広く使用されている「フルHDモニター」を基準とすると、1920px×1080pxもあれば十分であり、それでも容量が大きければ圧縮ツールで最適化するようにしましょう。
POINT 5オリジナルな画像を作成する
画像検索SEOでは、フリー素材よりもオリジナル画像の方が、望ましい結果に近づくことができます。
フリー素材は汎用性がありますが、ユーザーの理解を助ける効果はほとんどなく、訴求という面では非常に弱い一面があります。
ゆえに画像検索からの流入の可能性も低いと言わざるを得ません。
オリジナル画像だからこそ、「この画像はわかりやすい!」「もっと知るためにページも見てみよう」というユーザーの行動を促す効果が得やすいです。
画像検索SEOの注意点
画像検索SEOで注意すべきことは、いくつかありますが、ここでは以下の5つを挙げていきます。
- 著作権に注意する
- 画像はあくまで補足である
- 低画質の画像は使わない
- 内容と関係ない画像を使用しない
- 同じ画像を使い回さない
POINT 1著作権に注意する
著作権とは知的財産権のひとつであり、著作物の保護(著作者の権利)と実演等を保護(著作隣接権)から成り立つ権利です。
ウェブサイトの運営にあたっては、画像だけでなく文章、楽曲、写真などにおいても、引用ルールを遵守しなければなりません。
引用においては、
- 他人の著作物を引用する必然性があること。
- かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
- 自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
- 出所の明示がなされていること。(第48条)
といったことに注意を払う必要があります。
画像を引用した際は、「出典:〇〇」「引用元:〇〇」といったように、引用した画像の下にサイト名、記事名、URLなどの引用元情報を明記することが一般的です。
ただし、引用元がルールとして引用を禁止している場合は、使用を控えるようにしましょう。
POINT 2画像はあくまで補足である
SEO対策における最重要項目は、あくまでコンテンツの文章(テキスト)です。
画像はユーザーに対するコンテンツの理解を助ける補足材料であることを、忘れないようにしましょう。
POINT 3低画質の画像は使わない
画質はできるだけ鮮明にするほうが良いです。
ただし画質を良くしすぎると容量が重くなり、表示速度が遅くなります。
できるだけ画質と表示速度を落とさないよう、バランスをとるために、繰り返しになりますが、
- 画像サイズの最適化
- ファイル形式の使い分け
- 圧縮する
などの掲載ルールを設定すると、質と容量が均一化されておすすめです。
POINT 4 内容と関係ない画像を使用しない
タイトルや見出しと関連性のある画像を掲載することが大前提となります。
画像の使用は、コンテンツの理解を助けることが目的です。
文章での表現が難しい場合などに、視覚で訴求する補足情報の1つという認識を持って、適切に使用しましょう。
POINT 5同じ画像を使い回さない
同じ画像を何度も使い回すのは、できるだけ控える方が得策です。
コンテンツ内容と合った画像の掲載は大前提ですが、画像もコンテンツと同じくオリジナリティの高さが、ウェブサイト全体の評価に繋がります。
必要性や明確な意図のもとでの使い回しならともかく、作業の効率化という観点での理由であれば、プラスには決してなりません。
まとめ
画像検索SEOのメリットと成功のための5つの重要ポイントについて解説しました。
これまでのウェブサイトにおける画像の役割は、デザイン性の向上がメインでしたが、スマホとSNSの普及で画像を撮影する機会が増え、
- 画像を調べる
- 画像で調べる
といった、いわゆる画像検索が、キーワードを入力するテキスト検索と同じレベルで利用されています。
いまやスマホでウェブサイトを閲覧する時代ですから、そのような背景から画像検索SEOにも気を配り、上位表示を経て流入数を得ることは戦略的にも必然です。
画像検索SEOを、これから始めるWeb担当者にとって、役に立つ内容となれば幸いです。